福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」といえば、常夏の屋内プールとフラガールで知られる老舗の大型リゾート。日帰りでも十分に楽しめる施設ですが、敷地内には性格のまったく異なる直営ホテルが複数あり、どこに泊まるかで体験の中身が大きく変わります。とはいえ、「ホテルハワイアンズ」「モノリスタワー」「ウイルポート」「クレスト館」、さらにグランピング施設の「マウナヴィレッジ」と、選択肢が並ぶと「結局どれが我が家に合うのか」がわかりにくいんですよね。
この記事では、スパリゾートハワイアンズの直営宿泊施設にどんなものがあって、それぞれどういうコンセプト・客室・温泉・食事を持っていて、どういう旅のスタイルに向いているのかを、公式情報と運営会社・常磐興産の発表内容、そして実際に宿泊した人の声をベースに整理してみます。最後に、目的別の選び方の指針もまとめました。
目次
スパリゾートハワイアンズの宿泊施設は全部で5つ

まず全体像を押さえると、スパリゾートハワイアンズには公式に紹介されている宿泊施設が大きく5つあります[1]。施設に直結する4つのホテル(ホテルハワイアンズ、モノリスタワー、ウイルポート、クレスト館)と、車で5分ほど離れた場所にあるグランピング施設「ハワイアンズグランピング Mauna Village(マウナヴィレッジ)」です。運営はいずれも常磐興産株式会社で[2]、宿泊者には共通でテーマパーク2日分の入場券、首都圏からの無料送迎バス、ウォーターパーク開園前のアーリーチェックインなどの特典が付くのが大きな魅力です[1]。
歴史的には、1966年の「常磐ハワイアンセンター」開業時に整備されたホテルハワイアンズが最古参で、ウイルポートが1999年、モノリスタワーが2011年の東日本大震災からの復興過程で2012年2月8日に開業しました[2]。マウナヴィレッジは2021年7月26日に新規オープンした比較的新しい施設で、コロナ禍以降のアウトドア需要を取り込んだ展開です[2]。
同じ「ハワイアンズの直営」とひとくくりにしても、コンセプトはバラバラです。ハワイアンとリゾートを正面から打ち出すモノリスタワー、ファミリー向けの王道大型ホテルであるホテルハワイアンズ、地中海リビエラをモチーフにした静かな中規模ホテルのウイルポート、和の落ち着きで全22室と小さく構えるクレスト館、そして自然のなかで非日常を楽しむマウナヴィレッジ。狙いがそれぞれ違うので、好みと予算で素直に選び分けると失敗しにくい構造になっています。
ホテルハワイアンズ:プール直結の大型旗艦ホテル

ホテルハワイアンズは、リゾートのほぼ中央に位置する旗艦ホテルです。客室数は約260室で、4つの直営ホテルのなかでも最大規模[2]。ウォーターパーク本館と連絡通路で結ばれているため、水着のまま部屋とプールを往復できる動線の良さは、小さな子ども連れにとって最大の武器になります[3]。客室には和室・和洋室・洋室に加え、和洋スイートの「特別室」、大家族向けの「きづなスイート」など、人数構成に応じて選べる多彩なバリエーションが揃っています[4]。

温泉も充実しており、館内に「3つの大浴場」を備えています[4]。なかでもパーク内の「大露天風呂 江戸情話与市」は男女合計の浴槽面積1,000㎡で世界最大級と公式にうたわれており[4]、宿泊者は内湯の「温泉大浴場パレス」(12種24浴槽)とあわせて、温泉だけでも一晩では回りきれないボリュームを楽しめると言われています[1]。源泉は新陳代謝を促す硫黄泉で、源泉かけ流しを採用しています。

夕食は大規模ビュッフェ会場「ザ・パシフィック」で、和・洋・中合わせて約90種類のメニューが並ぶスタイル[4]。子どもが好きな揚げ物・麺類から大人向けの郷土料理まで、量と幅で押し切るタイプのレストランです。価格帯はハワイアンズ直営の中で最も手頃に抑えやすく、口コミでも「子連れでとにかくプールを満喫したいなら、迷ったらここ」とよく評されているそうです[3][5]。一方で、客室はリニューアルが進んでいる棟もあれば年季の入った棟もあるため、写真と部屋タイプはよく確認してから予約するのが無難でしょう。
モノリスタワー:大人とカップル向けの上質リゾート

モノリスタワーは、東日本大震災からの復興事業として2012年2月8日に開業した、ハワイアンズで最も新しい本格ホテルです[2]。客室数は121室[2]。「リアルハワイを感じる、リゾートホテル」をコンセプトに、ロビーから廊下、客室までハワイをモチーフにしたアートで彩られていて、ハワイアンズ群のなかでもっとも”リゾート然”とした宿といえます[6]。

客室はスーペリア和洋室、スーペリアファミリー、ファミリーロフト(8室限定)、ユニバーサル、ジュニアスイート、プレミアムスイートなどラインナップが幅広く、ファミリーロフトのようなメゾネット型もあります[6]。インテリアはダーク系の落ち着いた配色でまとめられていて、装備面でもレインシャワーや無圧ふとんといった上位ホテル寄りの設備がそろっていると紹介されています[7]。
部屋は綺麗で、宿泊していて気分がいいです。(中略)モノリス宿泊者専用の大浴場は人が少なくゆっくりできます。食事(バイキング)の質も他の宿泊施設に比べ高いです。
「【表わざ裏ワザ】ハワイアンズのモノリスタワーに泊まりました」登山とアウトドアのブログ

温泉は1階に宿泊者専用の大浴場があり、こちらも源泉かけ流しの硫黄泉[6]。広さでは与市にかないませんが、混雑する大露天風呂を避けて静かに浸かりたい大人にとっては嬉しいポイントです。夕食はレストラン「Nesia(ネシア)」で、ポリネシア料理とフランス料理を融合させた「フレンチポリネシアン」を提供しており、ハワイアンズ直営のなかでもっとも”ホテルディナー”の体裁を持つレストランと言ってよいでしょう[6]。一方で、夕食ビュッフェの飲み放題設定がないなど、家族でわいわい飲む方向にはあまり寄っていない印象との指摘も見られます[8]。カップル、夫婦、ハワイアンズ自体は2回目以降で「今回は宿でくつろぎたい」というリピーター向けに合うホテルです。
ウイルポート:地中海リビエラがコンセプトの中規模ホテル

ウイルポートは1999年開業、客室数は50室と、4ホテル中もっとも小ぶりな施設です[2]。コンセプトは地中海のリゾート「リビエラ」で、フロアごとにデザインが異なる遊び心のある内装が特徴[9]。立地はハワイアンズの中央寄りで、ウォーターパークと大浴場棟のちょうど間にあるため、プールと温泉どちらにも近いという物理的な強みがあります[1]。

客室は禁煙のスーペリア、ラナイスイート、そして福島県内で初めてミキハウス子育て総研の「ウェルカムベビーのお宿」認定を受けた「ウェルカムベビールーム」(2室限定)があります[9]。乳幼児連れには非常に強い切り札で、おむつ用ゴミ箱・ベビーバス・調乳ポットといった備品が標準装備されているため、荷物を大幅に減らせるという声がよく聞かれます。
ウイルポートはプールに近いのでプール大好きファミリーにはおすすめ。またホテル自体はコンパクトで若干地味目だけど、ハワイアンズのどこに行くのも近く、気分に合わせて自由自在に行動できるのでハワイアンズ好きの常連さんにも向いてると思いました。
ウイルポートのブッフェは品数は前回泊まったモノリスより少な目でしたが、味は同じくらい良くて食材のグレードもそんなには変わらなかった気がします。この位の品数の方が落ち着いて食べられるので良いと思いました。
「「ウイルポート」に宿泊してブッフェと大人のハワイアンズを楽しみました♪」mari-nya-nのブログ

注意点として、ウイルポートには独自の大浴場がありません[8]。宿泊者はパーク内の「江戸情話与市」と「温泉大浴場パレス」を共用で利用する形になります。深夜帯に部屋着のまま気軽にひとっ風呂、というスタイルにこだわる人にはモノリスタワーやホテルハワイアンズのほうが向いているかもしれません。一方、夕食レストラン「ラティオ」のディナービュッフェは、規模が小さい分レストランらしい落ち着いた雰囲気で、料理のクオリティはモノリスタワーに引けを取らないと評価されています[8]。
料金帯はホテルハワイアンズとモノリスタワーの中間に位置することが多く[8]、設備の新しさ・立地・食事のバランスを取りに行くとウイルポートに収束する、という選び方がしばしば紹介されています[3]。
クレスト館:和の小さな別館
クレスト館は、全22室の小規模な和風別館です[2]。レストランや大浴場機能を本体側に寄せていて、宿泊者は食事をホテルハワイアンズで取る前提になっています[1]。情報量は他のホテルに比べて少なく、団体・大型グループの受け皿や繁忙期の補完的なポジションとして語られることが多い宿です。
「とにかく静かに泊まりたい」「館内移動は本体ホテル経由で構わない」という人には選択肢になり得ますが、初めての訪問でハワイアンズの体験を最大化したいなら、設備が独立して揃っている他3ホテルのほうが扱いやすいでしょう。
マウナヴィレッジ:ハワイアンズ系列のグランピング

「ハワイアンズグランピング Mauna Village(マウナヴィレッジ)」は、2021年7月26日にオープンしたグランピング施設です[2][10]。スパリゾートハワイアンズ本体から車で約5分の高台にあり、ハワイの山(マウナ)での過ごし方をイメージしたプライベート空間と、福島県産食材を使ったBBQプランを売りにしています[10]。宿泊者にはスパリゾートハワイアンズの2日分入場券が付くため、「夜は静かに焚き火、日中はプールとフラガール」という組み合わせが可能です。
天井が高い……!テントは北欧のNORDISK社製。底上げされているため、一般的なテントより開放的な印象を与えてくれます。
お、おいしい~~!!柔らかくて旨味の強い福島牛のランプ肉や、噛み応えがあってジューシーな川俣軍鶏のもも肉!
「ハワイアンズグランピングマウナヴィレッジの宿泊レポ」GLAMPICKS
料金は時期にもよりますが、季節のBBQ&モーニングコース付きプランで大人1名あたり2万円台前半から、というレンジで案内されています[10]。「グランピングは未経験だけど興味がある」「ハワイアンズはもう何度か泊まったので変化球が欲しい」というリピーターには、最も新鮮な選択肢になりそうです。
ホテル比較表
| ホテル | 開業 | 客室数 | コンセプト | 大浴場 | 夕食 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ホテルハワイアンズ | 1966年 | 約260室 | 大型旗艦・ファミリー王道 | 館内3か所(与市直結) | ザ・パシフィック(約90種ビュッフェ) | 子連れ・コスパ重視・初めての訪問 |
| モノリスタワー | 2012年 | 121室 | リアルハワイのリゾートホテル | 宿泊者専用大浴場あり | Nesia(フレンチポリネシアン) | 大人・カップル・リピーター |
| ウイルポート | 1999年 | 50室 | 地中海リビエラ | 独自大浴場なし(与市・パレス利用) | ラティオ(ビュッフェ) | 乳幼児連れ・バランス重視 |
| クレスト館 | (別館) | 22室 | 和の落ち着き | 本体共用 | ホテルハワイアンズと共通 | 静けさ重視・補完的利用 |
| マウナヴィレッジ | 2021年 | テント・キャビン | ハワイの山のグランピング | パーク側を利用 | 福島県産食材BBQ | アウトドア派・リピーター |
選択の基準:何を重視するかで答えは変わる
① プールへのアクセスを最優先するなら
ウォーターパークまでの動線を最優先するなら、第一候補はホテルハワイアンズ、次点でウイルポートです。どちらも館内移動でプールへ行けるため、水着のまま部屋に戻れる利便性は子連れ家族にとって決定的に大きいと言われています[3][5]。モノリスタワーもパークに連絡していますが、構造上やや遠回りになる経路があるとのレポートも見られます[7]。
② 温泉の充実度を最優先するなら

温泉重視ならホテルハワイアンズかモノリスタワー。世界最大級の「江戸情話与市」と「温泉大浴場パレス」(12種24浴槽)はどの宿泊者でも利用できますが、自分のホテル内に独立した大浴場を持っているのはこの2つです[4][6]。とくにモノリスタワー1階の宿泊者専用大浴場は混雑が比較的少ないと言われており、夜遅くや早朝にゆっくり浸かりたい人に支持されています。
③ 食事の質を最優先するなら
「リゾートホテルらしい夕食」を取りたいなら、フレンチポリネシアンを提供するモノリスタワーのNesiaが筆頭[6]。ビュッフェ形式が好きなら、品数で押すホテルハワイアンズか、規模を絞って料理を磨くウイルポートのラティオを選ぶ形になります[4][9]。家族で飲み放題プランを使いたい場合はホテルハワイアンズかウイルポートを選ぶのが無難で、モノリスタワー夕食ビュッフェには現状、飲み放題プランの設定がないと案内されています[8]。
④ 乳幼児連れなら
赤ちゃん連れであれば、福島県内初のウェルカムベビー認定を受けたウイルポートの「ウェルカムベビールーム」が一番のおすすめです[9]。ベビー備品が部屋に揃っているため、荷物が圧倒的に減らせるとよく語られています。2室しかないので、夏休みや週末は早めの予約が必要です。乳幼児プラス未就学児という構成なら、館内動線で押し切れるホテルハワイアンズも有力な選択肢です[3]。
⑤ カップル・大人旅なら
カップルや夫婦の大人旅なら、満足度で語られることが多いのはモノリスタワーです[3][7]。アートに彩られたインテリア、専用大浴場、Nesiaの落ち着いたディナーと、「ハワイアンズらしさ」を残しつつ宿そのものを目的化できる構成になっています。さらに非日常を求めるなら、マウナヴィレッジでグランピング+昼間だけ本体施設を遊ぶというハイブリッドも選べます[10]。
⑥ コスト最優先なら
同じ日程で価格を比較すると、ホテルハワイアンズが最も安く、ウイルポートが中間、モノリスタワーが上位という階層になりやすいです[8]。ハワイアンズ本体は宿泊者にも日帰り客にも開かれているため、「寝るのは安い棟、遊びは本体施設」と割り切るスタイルでもしっかり楽しめると言われています。
まとめ
スパリゾートハワイアンズの直営は、見かけ上は「同じ施設の中の宿の選び替え」ですが、コンセプトと設備の差はかなり明確です。整理すると――小さな子連れで動線優先ならホテルハワイアンズ、乳幼児や雰囲気重視ならウイルポート、大人旅・記念日・リピーターならモノリスタワー、変化球を求めるならマウナヴィレッジ、というのが軸になります。
料金は時期によってかなり振れるので、最終判断の前に公式サイトと旅行サイトを横並びで比較するのが定石です[1]。「与市」「パレス」「Nesia」など名前が出てくる固有施設は、どのホテルから泊まっても利用できるものと、宿泊ホテル限定のものが混ざっているので、自分が必ず使いたい設備が選んだ宿の中にあるかは事前にチェックしておくと安心です。
参考文献
- スパリゾートハワイアンズ公式「ハワイアンズに泊まる – 個性豊かな3つのホテル&グランピング」 — 直営宿泊施設一覧と共通特典の公式案内。
- 「スパリゾートハワイアンズ」 Wikipedia 日本語版 — 各施設の開業年、客室数、運営会社(常磐興産)。
- 「スパリゾートハワイアンズのホテルの違いが一目でわかる!」泊まって遊ぶ旅ログ — 家族・子連れ・カップル別のホテル比較。
- スパリゾートハワイアンズ公式「ホテルハワイアンズ」 — 客室タイプ、3つの大浴場、ザ・パシフィックの公式情報。
- 「スパリゾートハワイアンズ子連れおすすめ攻略ポイント」コドモード — 子連れ視点でのホテル選びと館内動線。
- スパリゾートハワイアンズ公式「モノリスタワー」 — コンセプト、客室6カテゴリー、Nesia、宿泊者専用大浴場の公式情報。
- 「ハワイアンズのモノリスタワーに泊まりました」登山とアウトドアのブログ — モノリスタワーの実泊レポート。
- 「【徹底比較】モノリスタワー vs ウィルポート」食道楽の家計簿 — 大浴場の有無、飲み放題、価格帯の比較。
- スパリゾートハワイアンズ公式「ウイルポート」 — リビエラのコンセプト、ウェルカムベビールーム、レストラン「ラティオ」。
- ハワイアンズグランピング Mauna Village 公式サイト — マウナヴィレッジの開業時期、立地、BBQプラン、料金。
- 「ハワイアンズグランピングマウナヴィレッジの宿泊レポ」GLAMPICKS — マウナヴィレッジの実泊レビュー。
- 「『ウイルポート』に宿泊してブッフェと大人のハワイアンズを楽しみました♪」mari-nya-nのブログ — ウイルポートの実泊レポート。
- 「ハワイアンズのおすすめホテルは?ホテルの違いや宿泊料金を比較!」 — 4ホテルの料金・食事・温泉の横並び比較。
- 「ハワイアンズホテル比較や違い!おすすめ宿泊ホテルの料金や食事を比較!」 — 利用シーン別のおすすめ整理。
- 関東ITソフトウェア健康保険組合「スパリゾートハワイアンズ モノリスタワー」 — モノリスタワーの施設情報を補強。
参考動画
- 【スパリゾートハワイアンズ】行く前に見て!200%楽しんだ1日の流れがわかる30分! — チャンネル「コスパ重視!家族たび」
- 【徹底解説】スパリゾートハワイアンズ モノリスタワー 宿泊記 — チャンネル「マルコ旅」
- スパリゾートハワイアンズ、新ホテル「モノリス・タワー」公開 — チャンネル「時事通信トレンドニュース」

コメント