古い木造住宅の屋根葺き替え、コンクリート瓦・ガルバリウム・軽量瓦・本瓦をどう選ぶ?

「天井にシミができている」「押し入れの奥がじっとり湿っている」「雨の日に天井裏でポタポタ音がする」。築年数の経った木造住宅にお住まいの方で、こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。特にコンクリート瓦(セメント瓦・モニエル瓦)が載っている古い家では、30年〜40年を境に雨漏りが出始めるケースが非常に多いと言われています。

いざリフォーム業者に相談すると、ガルバリウム鋼板や軽量瓦の見積もりが出てきて、さらに知り合いからは「やっぱり昔ながらの本瓦がいいんじゃないの」なんて声もかけられて、結局どれを選べばいいのか分からなくなる。そんな状況はよくあるケースのようです。この記事では、古い木造住宅の屋根葺き替えでよく候補に挙がるコンクリート瓦・ガルバリウム鋼板・石粒付き金属屋根・軽量瓦・本瓦のそれぞれを、雨音や耐震性、費用、耐用年数、意匠まで含めて比較しながら整理していきます。

目次

なぜ今、屋根の葺き替えが必要なのか

古い木造住宅、特に築80年〜100年クラスの家屋では、昭和40〜50年代に屋根を一度葺き直していることが珍しくないそうです。その時期にもっとも普及した屋根材のひとつがコンクリート瓦、いわゆるセメント瓦やモニエル瓦と呼ばれるものです[1]。見た目は和瓦に似ていて、色付きで重厚感がある一方、陶器瓦(粘土瓦)と違ってセメントを主原料にしているため、経年で表面の塗膜が劣化し、下地からじわじわ水を吸うようになってきます。

一般的にコンクリート瓦の寿命は30〜40年と言われています[1]。ただしこれは瓦そのものの話で、実は瓦の下にあるルーフィング(防水シート)や野地板の寿命はもう少し短く、20年〜25年あたりから雨漏りリスクが高まるそうです。屋根の上から見ると瓦は一見無事でも、内部のルーフィングが破れていたり、野地板が腐っていたりすることがよくあるそうなんです。

さらにモニエル瓦には「スラリー層」と呼ばれる独特の表面層があるのをご存じでしょうか。これは着色セメントの薄い層で、塗装で上塗りする場合はこの層の処理を間違えると、数年で塗膜が剥がれてしまうと言われています[2]。そのため、モニエル瓦は塗装で延命するよりも、時期が来たら葺き替えを選ぶ方が多いようです。

セメント瓦・モニエル瓦で起こる雨漏りの典型パターンが分かりやすく紹介されている動画です(アメピタ)

この動画では、瓦そのものが割れているわけではないのに雨漏りが起きる理由、表面塗膜の劣化による吸水、漆喰の崩れ、棟部分の歪みなど、コンクリート瓦の家で実際によく見られる症状が解説されています。古い木造住宅で雨漏りが出ているなら、瓦の寿命そのものが来ているサインと考えた方がよさそうです。

セメント瓦とモニエル瓦の違い、スラリー層の注意点についての解説動画

セメント瓦とモニエル瓦は見た目がよく似ていますが、モニエル瓦は旧モニエル社製の乾式コンクリート瓦を指し、スラリー層を持つのが特徴だそうです。自宅の瓦がどちらなのかを業者に判別してもらうと、その後の工事方針(塗装で延命するのか、葺き替えるのか)の判断がしやすくなるようです。

屋根材の選択肢を俯瞰する

葺き替えを決めた段階でまず悩むのが、どの屋根材を選ぶかです。現在の住宅リフォームの現場では、主に以下の4系統が候補に挙がることが多いと言われています。

  • ガルバリウム鋼板:アルミ55%・亜鉛43%・シリコン1.6%のメッキ鋼板。軽量・耐久・低価格の三拍子が揃う現代の主流
  • 石粒付き金属屋根(ジンカリウム鋼板):ガルバリウムとほぼ同じ素材に天然石粒を焼き付けたもの。ディプロマットスター等が有名
  • 軽量瓦(ハイブリッド瓦):ケイミューのROOGA(ルーガ)など、樹脂繊維セメント系の新世代瓦。従来瓦の約半分の重さ
  • 本瓦(粘土瓦・和瓦):いわゆる昔ながらの陶器瓦。50年以上持つと言われる耐久性と意匠性が魅力

古い木造住宅の場合、この4つのどれを選ぶかで、家の印象・耐震性・ランニングコストがだいぶ変わってきます。「とりあえずガルバで」と即決する前に、それぞれの特性をきちんと理解しておいた方が後悔しにくいと言われています。

瓦・スレート・ガルバリウムを徹底比較している動画

この動画では、主要な屋根材の重量・耐用年数・メンテナンス頻度・価格帯がざっくり整理されていて、最初の「全体像」を掴むのにちょうどよい内容になっています。葺き替え検討の初期段階で観ておくと、その後の業者との打ち合わせでも話が通じやすいようです。

ガルバリウム鋼板のメリットとデメリット

ガルバリウム鋼板は、現代の屋根葺き替えの「本命」と呼ばれる存在です。アルミ55%・亜鉛43%・シリコン1.6%という組成のメッキ鋼板で、従来のトタン(亜鉛メッキ鋼板)と比べて約4倍の耐食性があるとされています[4]。屋根材として使われ始めたのは1990年代後半ごろからで、今やスレート・瓦に並ぶ定番になっています。

最大のメリットは軽さです。陶器瓦がおおよそ50kg/m²なのに対し、ガルバリウム鋼板は約5kg/m²と、重量が約1/10しかありません[5]。屋根が軽くなると建物の重心が下がり、地震時の揺れが小さくなるため、耐震性の面で大きな恩恵があると言われています。古い木造住宅は一般的に現行の耐震基準を満たしていないことが多いので、屋根の軽量化はコストパフォーマンスの高い耐震対策とも言えそうです。

費用面でも、ガルバリウム鋼板は瓦から葺き替える場合でおおよそ1平米あたり6,000〜9,000円程度、既存の瓦撤去費用や下地補修を含めた総額で30坪相当で100〜150万円前後が相場と言われています[5]。本瓦の新設と比べると半額近くで収まるケースもあるようです。耐用年数も25〜30年ほど(塩害地を除く)と、メンテナンスサイクルのバランスが良いのも人気の理由だそうです。

瓦からガルバリウム鋼板への葺き替え費用を具体的に紹介している動画

この動画では、実際の見積もり内訳(既存瓦の撤去、野地板補修、ルーフィング、ガルバリウム本体、板金、足場、諸経費)が具体的に示されていて、「総額のうち材料費は意外と少ない」という現場のリアルがよく分かる内容になっています。

一方、デメリットとしてよく挙げられるのが雨音です。金属屋根は構造上、雨粒があたると音が響きやすいと言われていて、特に断熱材が薄いままの単純な構成だと、寝室や和室で雨音が気になるケースがあるそうです。ただし後述するように、現代のガルバリウム屋根材の多くは裏面に断熱材を一体成型したタイプが主流になっていて、実際には「気になるほどではない」という声が多いのも事実のようです。

瓦からガルバリウム鋼板への葺き替えメリットを解説する動画(街の屋根やさん)

この動画ではガルバリウム鋼板の軽さ・耐震性・メンテナンス性といった長所が丁寧に紹介されています。特に築年数の古い木造住宅では「重い屋根から軽い屋根に替えること自体が耐震リフォーム」と紹介されていて、葺き替えの意義がよく伝わってくる内容です。

ガルバリウム鋼板の雨音対策

「ガルバにすると雨音がうるさいのでは?」という不安はよく聞かれます。これに対して屋根工事の業界ではいくつか対策が定着しているようで、代表的なのは以下の5つだそうです[6][7]

  • 断熱材一体型のガルバリウム屋根材を選ぶ:裏面に硬質ウレタンなどの断熱材が最初から貼られている製品。現在の主流
  • 野地板の下に吸音・遮音シートを敷く:アスファルトルーフィングの上にさらに遮音層を追加する方法
  • 制振テープや制振塗料を屋根裏に施工する:振動そのものを減衰させるアプローチ
  • 天井裏にグラスウールを厚く入れる:屋根からの音を天井で抑える方法。断熱性能も同時に上がる
  • 石粒付き金属屋根を選ぶ:そもそも雨粒が金属面に直接当たらない構造にする(次章で詳述)

断熱材一体型のガルバリウム屋根材は、例えばアイジー工業の「スーパーガルテクト」やニチハの「横暖ルーフ」などが有名で、近年の葺き替え工事で選ばれる製品の大半がこちらのタイプだと言われています[7]。単純な薄板のガルバと比較すると、雨音はもちろん、屋根面からの輻射熱による夏場の暑さもかなり軽減されるそうなんです。

古い木造住宅の場合、もともと天井裏の断熱材が薄いことが多く、屋根をガルバリウムに替えるタイミングで一緒に天井断熱を強化するのが定石と言われています。雨音だけでなく、夏の熱気・冬の冷気対策にもなり、結果として冷暖房費の節約にも繋がるため、一石二鳥のリフォームになるようです。

雨漏りしていた瓦屋根をガルバリウム鋼板に葺き替える工事の事例動画

この動画では、雨漏り現場の野地板の傷み具合から、ルーフィングの貼り直し、断熱材一体型のガルバリウム屋根材の施工までが一連で紹介されていて、葺き替え工事の流れをイメージしやすい内容になっています。

石粒付き金属屋根という選択肢

ガルバリウムの雨音がどうしても気になる、という方に近年人気なのが石粒付き金属屋根です。代表格がケイミューの「ディプロマットスター」、その他にもエコグラーニ、ジンカリウム鋼板系の各種製品があります[10][11]

ベース素材はジンカリウム鋼板と呼ばれるものですが、これは実はガルバリウム鋼板とほぼ同じ組成(アルミ55%・亜鉛43%・シリコン1.6%)で、混合比率が0.1%程度違うだけと言われています[10]。ブランド名が違うだけで中身はほぼ同じ、と言っても差し支えないようなんです。その表面に天然石の細粒を焼き付け塗装してあるのが大きな特徴です。

この石粒の層が雨粒の衝撃を吸収するため、雨音が大幅に小さくなると言われています。また、表面が石なので色褪せがほぼ起こらず、塗り替えメンテナンスが基本的に不要とされているのも大きなメリットだそうです。耐用年数も30年以上、メーカーによっては30年の塗膜保証を付けているところもあります[11]

デメリットとしては、通常のガルバリウム鋼板より初期費用が高いこと(概ね1.3〜1.5倍)と、施工できる業者が限られること、そして表面の石粒が経年で多少剥がれ落ちる場合があることなどが挙げられるそうです。とはいえ塗装メンテナンス不要というランニングコストの低さを考えると、長期で見ればトータルコストはむしろ安くなる可能性もあると言われています。

意匠的にも、マットな質感と微妙に不均一な色合いが特徴で、シャープな金属屋根とは異なる落ち着いた雰囲気が出るそうです。古い木造住宅の外観を大きく損ねたくない方にとっては、和風にも洋風にも馴染みやすい選択肢と言えそうなんです。

軽量瓦(ROOGAなど)のメリットとデメリット

「金属屋根は雨音が気になるし、見た目も瓦らしくしたい」という方に人気の第3の選択肢が軽量瓦です。ケイミューのROOGA(ルーガ)が代表製品で、樹脂繊維とセメントを複合した新世代の屋根材だそうです[12][13]

ROOGAの最大の特徴は重量で、従来の陶器瓦が約50kg/m²なのに対してROOGAは約18kg/m²、およそ半分以下に抑えられています[13]。ガルバリウム鋼板の5kg/m²には及びませんが、それでも従来瓦と比べれば耐震性面で大きな改善になると言われています。見た目は完全に瓦で、遠目では陶器瓦との区別がつきにくいほどです。

ケイミュー公式によるROOGAリフォームの解説動画

この動画ではROOGAの特徴(軽い・割れにくい・ズレにくい)がメーカー目線で整理されていて、製品としての立ち位置がよく分かります。特に古い瓦屋根からの葺き替えケースを想定した説明が多く、参考になる内容です。

また、ROOGAは樹脂が混ざっているため割れにくく、飛び石や落下物にも強いと言われています。実際にメーカーの動画ではハンマーで叩いても割れない様子が公開されていて、従来の陶器瓦のイメージとはだいぶ違うことが分かります。

ROOGAを叩いて強度を試している動画

この動画では実際にROOGAを叩いて、陶器瓦との違い(割れにくさ)を体感的に見せてくれています。屋根材の選定に迷ったら、こういう物性比較動画を観るとイメージが湧きやすいようです。

ROOGA(ルーガ)を使った屋根リフォーム事例

こちらの動画では実際の現場でのROOGA葺き替えが紹介されていて、既存瓦の撤去からROOGA施工までの一連が分かります。瓦の意匠を残したいけれど耐震面も気になる、という古い木造住宅ではよく選ばれているようです。

デメリットとしては、価格がガルバリウムより高めで、材料費だけで1m²あたり10,000円前後、総額で見るとガルバリウムの1.3〜1.5倍程度になることが多いと言われています[13]。また、建築基準法上は軽量瓦でも「重い屋根」に分類されるため、金属屋根のような最大限の耐震効果は得られない点にも注意が必要だそうです[14]

本瓦(伝統的な粘土瓦)のメリットとデメリット

知り合いから「やっぱり本瓦がいいよ」と勧められるケースもよく聞きます。本瓦、すなわち陶器瓦(粘土瓦)は、粘土を焼き固めた昔ながらの瓦で、現代でも三州瓦・淡路瓦・石州瓦といった産地が高品質な製品を作り続けています[15]

最大のメリットは圧倒的な耐久性です。陶器瓦そのものの寿命は50年以上、釉薬瓦(いぶし・釉薬)であれば基本的に色褪せもなく、塗装メンテナンスが不要と言われています[15]。寺社建築に使われていることからも分かるように、数十年スパンでの耐久実績があり、素材として成熟しきっている点が強みだそうです。

また、古い木造住宅との意匠的な相性は抜群です。築80〜100年クラスの家は屋根の形状・軒の出・勾配すべてが瓦前提で設計されていることが多く、瓦を載せてこそ本来のプロポーションが出るとも言われています。周囲の古い町並みとの調和という意味でも、瓦は強い選択肢になるようです。

ただし、デメリットも無視できないのが本瓦です。まず重量で、約50kg/m²と他の屋根材を圧倒する重さがあります[5]。古い木造住宅の場合、壁や柱の耐震性がそもそも現代基準を満たしていないケースが多く、重い瓦屋根は地震時のリスク要因になりやすいと言われています。葺き替えの際には耐震補強とセットで検討すべき、という声も多いようなんです。

費用面でも、本瓦の葺き替えはガルバリウムの1.5〜2倍程度になることが珍しくなく、総額で200〜300万円クラスになるケースが多いそうです。下地(ルーフィング・野地板)もしっかりしたものを入れる必要があり、トータルでの工事費用は高めになります。耐久性で回収するという長期視点で捉えるかどうか、が判断の分かれ目になりそうです。

なお、現代の陶器瓦には防災瓦と呼ばれるタイプもあり、瓦同士をロックする構造で地震や台風時のズレ・飛散を大幅に抑えられるそうです[9]。どうしても本瓦で行きたいなら、防災瓦タイプを選ぶのが現代のスタンダードと言われています。

古い木造住宅で特に考えるべきこと

耐震性と屋根の重量

築80〜100年クラスの木造住宅は、建築当時の耐震基準で建てられていて、現代の基準(2000年改正の新耐震基準)を満たしていないことがほとんどだと言われています。屋根が重いと建物の重心が高くなり、地震時の揺れが増幅されやすくなるため、耐震診断では「屋根の重さ」が重要な要素として評価されるそうです。

建築基準法上は、金属屋根は「軽い屋根」、瓦屋根(軽量瓦含む)は「重い屋根」と分類されます[14]。つまり構造計算上の地震力の評価が違うため、耐震性を最重視するならガルバリウム鋼板や石粒付き金属屋根が有利、ということになります。ROOGAなどの軽量瓦は「重い屋根」扱いですが、実重量は従来瓦の半分なので、現実の耐震性能向上効果は十分期待できる、というのが実情のようです。

住宅密集地での足場・工事の問題

古い木造住宅は住宅密集地にあることが多く、隣家との距離が数十センチしかないというケースも珍しくないですよね。屋根工事では足場の仮設が必須なので、この「隣家までの距離」が工事の難易度と費用を大きく左右するそうです[16]

一般的な足場の幅は約60cmあり、隣家までに70cm以上の空きがあれば通常足場が組めると言われています。30cm前後しかない場合は狭小足場(幅25cmや15cm)を使うことになり、それ以下だとロープアクセス工法や片側足場、あるいは隣家の敷地を一時的に借りる交渉が必要になることもあるそうです[16]

こういった条件は工事費用に直接響きますし、重量のある瓦材を狭い場所に搬入する難しさもあるため、住宅密集地では軽量な屋根材(ガルバリウムや石粒付き金属屋根)が選ばれやすいと言われています。施工日数も瓦より金属屋根の方が短く、近隣への影響期間が短く済むのも、密集地では重要なメリットのようです。

下地(野地板・ルーフィング)の状態確認

古い家の屋根葺き替えで意外と見落とされがちなのが、下地の状態です。瓦の下には野地板(のじいた)と呼ばれる板があり、さらにその上にルーフィング(防水シート)が貼られ、そこに瓦が載る構造になっています。雨漏りが発生している家では、この野地板が腐っていたり、ルーフィングが破れたりしていることが多いそうです。

葺き替え工事では、既存瓦を剥がした段階で下地の状態を確認し、必要に応じて野地板の張り替えやルーフィングの全面貼り替えを行います。見積もり時点では「下地補修費」として一定額が計上されていることが多いですが、実際に剥がしてみたら想定以上に傷みがひどかった、というケースは珍しくないと言われています。そのため見積もりには下地補修の追加費用の上限や条件を明記してもらうのが安心だそうです。

特に築年数の古い家では、野地板にバラ板(幅の狭い杉板を隙間を空けて並べたもの)が使われていることが多く、現代の構造用合板への張り替えが推奨されるケースが多いようです。こうなると費用は増えますが、その後30年の安心を買うと思えば、ケチるところではないと言われています。

費用・耐用年数の比較表

ここまで見てきた屋根材の主要スペックを表にまとめると、それぞれの立ち位置がはっきりしてきます。

屋根材重量(kg/m²)耐用年数葺き替え費用目安(30坪)雨音耐震性意匠
コンクリート瓦(現状)約4530〜40年不利和風
ガルバリウム鋼板約525〜30年100〜150万円やや大(対策可)最良モダン
石粒付き金属屋根約730年以上130〜180万円マット/和洋OK
軽量瓦(ROOGA)約1830年以上150〜220万円やや有利瓦風
本瓦(陶器瓦)約5050年以上200〜300万円最小不利伝統的

この表はあくまで目安で、建物の規模、屋根形状(寄棟・切妻・入母屋)、下地の状態、地域、業者によって費用は大きく変動するそうです。ただ、それぞれの屋根材の「相対的なポジション」を把握する用途としては有用と言われています。

結局どれがおすすめなのか

ここまでの内容を踏まえて、シナリオ別に屋根材の選び方を整理してみます。古い木造住宅のリフォームは「何を重視するか」で最適解がガラッと変わるので、自分の優先順位をはっきりさせておくのが大切と言われています。

予算重視・とにかく雨漏りを止めたい

この場合はガルバリウム鋼板(断熱材一体型)が第一候補になります。初期費用が最も抑えられ、軽量なので構造への負担も小さく、耐用年数もそれなりに長いからです。雨音対策として、天井断熱の強化を合わせて行うと、住み心地も大きく改善するそうです。

耐震性重視・古い家を長く安全に住みたい

この場合もガルバリウム鋼板または石粒付き金属屋根が有力です。屋根を軽くすることで建物重心が下がり、揺れに対する余裕が生まれます。さらに、葺き替えと合わせて壁の耐震補強(筋交いの追加、耐震パネルの施工)を行うと、全体としての耐震性能が大きく向上すると言われています。屋根のためだけの工事ではなく、耐震リフォームの一環として位置づけるのが賢い選択のようです。

意匠重視・古民家らしい佇まいを守りたい

古い木造住宅の雰囲気をどうしても残したい、という場合は軽量瓦(ROOGA)本瓦(防災瓦)が候補になります。ROOGAは軽さと意匠のバランスが良く、本瓦より耐震的に有利で、かつ遠目には本瓦と見分けがつきにくいため、現代的な落とし所として人気だそうです。どうしても伝統素材にこだわるなら本瓦ですが、その場合は耐震補強とセットで予算を組む必要があると言われています。

長持ち重視・次世代まで住み継ぐつもり

50年以上のスパンで考えるなら本瓦が最有力です。塗装メンテナンスが不要で、瓦そのものは半世紀以上持つため、長期的なランニングコストは意外と低く抑えられるそうです。ただし、その間にルーフィングの交換(25〜30年に一度の葺き直し)は必要になるため、「瓦を温存しつつ下地だけ替える」という工事の仕様を前提に業者と相談するのがよいと言われています。

雨音が気になる・静かな住環境を優先したい

雨音の静かさを優先するなら石粒付き金属屋根が最適解と言われています。金属屋根の軽さ・耐震性のメリットはそのままに、雨粒が石粒に当たるため打撃音が大幅に軽減されるためです。塗装メンテナンスが基本不要なのも、長期的な安心感に繋がる要素だそうです。

業者選びで気をつけたいポイント

屋根工事は金額が大きく、一度葺き替えたら次は20〜30年後という工事なので、業者選びは慎重にと言われています。現場でよく指摘されるポイントをいくつか整理しておきます。

  • 相見積もりを3社以上取る:金額だけでなく、見積書の詳細さ・下地補修の扱い・廃材処分費の明記などで業者の誠実さが見えると言われています
  • 廃材処分費が見積もりに含まれているか確認する:特にコンクリート瓦は産廃処理費が高めで、後から請求されるトラブルがあるそうです
  • 下地補修の追加費用の上限を確認しておく:野地板が予想以上に傷んでいた場合の追加費用をどう扱うか、事前に取り決めをしておくと安心です
  • 近隣への挨拶・養生の計画を確認する:住宅密集地では特に重要で、工事中の騒音・埃・粉塵への配慮を業者がどこまで計画しているかで後の人間関係が変わります
  • メーカー保証と業者保証を区別する:屋根材のメーカー保証とは別に、施工業者の雨漏り保証の期間・範囲を書面で確認しておくのが定石だそうです
  • 地元の業者か、全国展開の屋根専門店か:どちらにもメリット・デメリットがあり、アフターフォローの受けやすさで選ぶ人が多いそうです

また、見積もりを取るときは「屋根材の候補を複数指定して、それぞれの見積もりをもらう」ようにすると比較しやすいと言われています。業者によって得意な屋根材が違うので、同じ業者から複数パターンの見積もりをもらうのも有効なテクニックだそうです。

訪問販売の屋根業者には要注意、という声もよく聞かれます。「近くで工事をしていたら、お宅の瓦がずれていたので」といった切り口で契約を迫るケースは定番の手口と言われているので、相見積もりを取らずに即決しないことが大切なようです[17]

まとめ

古い木造住宅の屋根葺き替えは、ただ屋根材を替えるだけの工事ではなく、耐震性・断熱性・意匠性・長期コストを総合的に見直す機会とも言われています。コンクリート瓦(モニエル瓦)の雨漏りをきっかけに、ガルバリウム鋼板、石粒付き金属屋根、軽量瓦、本瓦のいずれに進むかは、家族の優先順位と予算、そして建物の構造状態次第のようです。

住宅密集地の古い家であれば、屋根の軽量化は耐震性と施工性の両面でメリットが大きく、ガルバリウム鋼板(断熱材一体型)または石粒付き金属屋根が現実解になりやすいと言われています。意匠を重視するならROOGAが良いバランス、伝統と耐久性を最重視するなら防災瓦タイプの本瓦で耐震補強とセット、という整理になりそうなんです。

いずれを選ぶにしても、相見積もりをしっかり取り、下地補修と保証内容を書面で確認することが大切と言われています。20〜50年単位の工事ですから、焦らず、納得のいく選択ができるよう情報収集を丁寧に行ってみてください。

出典

  1. テイガク「コンクリート瓦(モニエル瓦)の特徴と寿命」
  2. アメピタ「セメント瓦・モニエル瓦の屋根で起こる雨漏り」
  3. テイガク「軽量瓦・防災瓦とは」
  4. 街の屋根やさん大阪吹田店「瓦からガルバリウム屋根への葺き替え」
  5. テイガク「瓦をガルバリウム鋼板屋根に葺き替える費用」
  6. 三州瓦の神清「ガルバリウム屋根の雨音を軽減する6つの方法」
  7. 街の屋根やさん大阪吹田店「ガルバリウム鋼板屋根の雨音と断熱材一体型」
  8. 街の屋根やさん宮崎店「ガルバリウム鋼板と瓦屋根の比較」
  9. リショップナビ「防災瓦は本当に地震・台風に強いのか」
  10. リショップナビ「ジンカリウム鋼板屋根材のメリット・デメリット」
  11. テイガク「石粒付き金属屋根のメリットとデメリット」
  12. ケイミュー公式「ROOGA(ルーガ)」
  13. テイガク「ルーガ屋根(ROOGA)瓦の特徴と価格」
  14. 三州瓦の神清「ルーガ 樹脂繊維セメント屋根材のメリットデメリット」
  15. テイガク「屋根瓦の種類・名称・耐久性」
  16. 街の屋根やさん「狭小地での屋根工事・足場の仮設」
  17. みんなの雨漏り修理屋さん「プロが教える屋根材の特徴と耐用年数」

参考動画

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