Gitを使った有名な開発フロー、GitFlowとGitHub Flowについて

目次

はじめに

Gitを使った有名な開発フローに、GitFlowとGitHub Flowがあります。

  1. GitFlow
  2. GitHub Flow

この2つの開発フローについて主観的にまとめてみました。

GitFlow


http://keijinsonyaban.blogspot.jp/2010/10/a-successful-git-branching-model.html

GitHub Flow
https://gist.github.com/Gab-km/3705015

それぞれの特徴

まずはそれぞれの主観的な特徴です。

特徴 GitFlow GitHub Flow
ブランチ 定型 自由
難しさ ちょっと難しい 難しい
マージ Gitのマージ機能 プルリクエスト
コードレビュー 取り決めなし PR時にレビュー
CUIヘルパ git-flow hub
リリース 堅い ガンガン

ブランチの切り方について、GitFlowは(ほぼ)決められています。

ブランチの運用について

GitFlowではブランチの運用方針について取り決めがあります。

ブランチ デフォルト値
マスターブランチ master
開発ブランチ develop
機能追加用ブランチ future/
リリース用ブランチ release/
ホットフィックス用ブランチ hotfix/

それぞれのブランチ名は、基本的にデフォルトの名前を付けます。

このブランチ運用こそがGitFlowの本質とも言えて、ブランチ間の移動に取り決めがあります。

  1. スタート
  2. 開発ブランチ作成
  3. 開発
  4. 開発ブランチマージ
  5. リリースブランチ
  6. ホットフィックス
  7. リリースブランチマージ
  8. リリース

ざっくり上記の流れになります。

それに対してGitHub Flowでは、masterブランチのみ決められています。
ただしmasterブランチは「常にデプロイ可能」という強い制約があります。
GitHub Flowのブランチ運用で最も重要な箇所ですね。

難しさ

特徴 GitFlow GitHub Flow
難しさ ちょっと難しい 難しい

そもそも「難しさ」の定義について色々あると思いますが、実際に運用してみた感想です。
開発フローとしてGitFlowを採用した場合、GitHub Flowを採用した場合にチームメンバーから不明な点などの問い合わせが相次ぎました。

「Gitを使いましょう!」と始めて、プル、コミット、プッシュができるようになって、その次のフェーズに進みました。

Gitレベル できること
レベル1 pull(fetch), commit, push
レベル2 branch, stash, merge, resolve
レベル3 プルリクエスト, レビュー、採用

GitFlowの名称について

GitFlowは同名のgitflowという名前のツールがあります。
作者は

このリポジトリのfirst commitは2010年1月となっていました。

https://github.com/petervanderdoes/gitflow-avh/commit/a9575ca331c6f1855dcd78ff5c8838b92d9bea67
この最初のコミットを行っているのが nvie(Vincent Driessen)という方です。

またGitFlowの開設について、原典は下記の記事のようです。
この記事を書いたのも nvie です。
ちなみにこの記事では「GitFlow」という名称は出てきておらず、
「A Successful Git Branching Model」(素晴らしいGitのブランチ運用について)
というタイトルが付いています。
この記事では「GitFlow」という名称は登場していません。

恐らく先ほどのgitflowというツール名から、
nvieの提唱する「A Successful Git Branching Model」の方法論のことを「GitFlow」と呼ぶようになったのではないか、と思われます。
ちなみにGitのリポジトリ名は全て小文字で表記しますので、gitflowのツール名は小文字です。
ですが開発フローとしての表記はGitFlowが自然に見えます。そのあたりもあり、表記については揺れがあるようです。
1. GitFlow
1. gitflow
1. git-flow

GitFlow

運用して発生した問題点

ブランチ操作

プルリクエスト

コードレビュー

http://qiita.com/mint__/items/bfc58589b5b1e0a1856a
https://b.pyar.bz/20140122/github-flow

GitHub Flow

GitHub Flow

31 Aug 2011

git-flowの問題点 (Issues with git-flow)

私は人々にGitを教えるためにあちこちを飛び回っているが、最近のほぼすべてのクラスやワークショップで git-flow についてどう思うかを尋ねられた。私はいつも、git-flowは素晴らしいと思うと答えている。何百万ものワークフローを持ったシステム(Git)を提供し、ドキュメントもあるし、よくテストされている。フレキシブルなワークフローは、実に容易なやり方で多くの開発者の役に立つ。標準的なものになりつつあり、開発者はプロジェクトや企業の間を移動しつつこの標準的なワークフローに馴染むことができる。

しかしながら、それ故の問題も抱えている。新しいフィーチャーブランチを master ではなく develop から開始するとか、hotfixesを扱う方法といったことを好まないような人たちから多くの意見を聞く。

私が考える大きな問題のひとつは、それが、ほとんどの開発者や開発チームが実際に必要とするよりも複雑すぎやしないか、ということだ。フローの遂行を支援するために開発された巨大な ヘルパースクリプト であり、あまりに複雑すぎる。

クールかもしれないが、GitのGUIツールには強制することができず、コマンドラインでしか使えないという問題がある。すべての手順を手動で行う必要もある。そのための複雑なワークフローをしっかりと学ばなければならない人たちが、コマンドラインでの作業に不慣れな人たちとイコールでもある。これは大きな問題点だ。

これらの問題点は、手順をもっとシンプルにするだけで容易に解決できる。GitHubでは、git-flowを使っていない。私たちが使う手順、いつも使っている手順はとてもシンプルなGitワークフローだ。

そのシンプルさには多くのメリットがある。ひとつは、簡単に理解できるということ。より素早く作業ができ、何かを台無しにしてしまうとか間違ってしまった手順をやり直すといったこともめったに起こらない。他にも、プロセスを支援するためのラッパースクリプトが必要ないため、GUIプログラムも問題なく使えるというメリットもある。

GitHub Flow

さて、なぜGitHubではgit-flowを使わないのだろうか?
私たちが常にデプロイをするから、というのが主な理由ではある。
git-flowのプロセスは主として「リリース」を中心に設計されている。
私たちはプロダクション環境へのデプロイを毎日(たいていは日に何回も)行うため、「リリース」というものがない。
私たちはチャットルーム内のロボットを通じてデプロイをすることができ、そこにはCIの結果も表示される。
私たちはテストとデプロイの手順を可能な限りシンプルにするようにしており、それらをすべての従業員が安心して行うことができる。

定期的にデプロイを行うことにはいくつかの利点がある。
数時間毎にデプロイをすれば、大きなバグが沢山入るようなことはほぼありえない。
小さなバグが入ることはあるだろうが、そういったものは素早く修正して再デプロイすることができる。
本来なら「hotfix」ブランチや普段の手順とは違う形で修正を行おうとするだろうが、私たちの場合はそれも通常のプロセスの一貫でしかない。GitHubのやり方では、hotfixと小さな機能追加とに違いはまったくない。

四六時中デプロイすることのもうひとつの利点は、あらゆる種類の問題を迅速に解決することが可能になる点だ。
私たちは、セキュリティ上の問題や、小さいけれども重要な機能の要望にとても迅速に対応することができる。
そして、それらの変更に対処する際は、普段の開発や大きな機能の開発をする際に使うのとまったく同じプロセスを使うことができる。

すべてが同じプロセスであり、すべてがとてもシンプルだ。

どうやっているのか

GitHub Flowとは何だろうか?

  • masterブランチのものは何であれデプロイ可能である
  • 新しい何かに取り組む際は、説明的な名前のブランチをmasterから作成する(例: new-oauth2-scopes
  • 作成したブランチにローカルでコミットし、サーバー上の同じ名前のブランチにも定期的に作業内容をpushする
  • フィードバックや助言が欲しい時、ブランチをマージしてもよいと思ったときは、 プルリクエスト を作成する
  • 他の誰かがレビューをして機能にOKを出してくれたら、あなたはコードをmasterへマージすることができる
  • マージをしてmasterへpushしたら、直ちにデプロイをする

これがフローのすべてだ。
とてもシンプルかつ効率的で、かなり大きなチームでも機能する。現在GitHubは35人で、そのうちの約15〜20人が一度に同じプロジェクト(github.com)で作業している(訳注:数字は2011年8月時点のもの)。
ほとんどの開発チーム(同時期に同じコードで作業をし、コンフリクトを発生させる可能性のある集団)はこれくらいか、もっと小さいと思う。
とりわけ、迅速に一貫したデプロイを行なうような進歩的なチームなら。

では、各ステップを順に見て行こう。

#1 – masterブランチのものは何であれデプロイ可能である

これが、おおむねこのシステムにおけるたった一つの厳格な ルール である。
明確に一貫した目的をもつ唯一のブランチがあり、それをmasterと呼ぶ。
それは、そのブランチが既にデプロイされているか、または最悪の場合でも数時間以内にはデプロイされる、ということを意味する。
ブランチが巻き戻される(作業内容を取り消すためにブランチが古いコミットを指すようにする)ことは非常に稀である − もし問題が起きたら、コミットは取り消されるか(reverted)、問題を修正した新しいコミットが行われるが、ブランチ自身がロールバックすることはほとんどない。

masterブランチは安定しており、常に、そう常にデプロイ可能かつそこから新しいブランチを作成できる状態になっている。
テストされていなかったり、ビルドを破壊するようなコードをmasterにpushした場合には、開発チーム間におけるソーシャルな取り決めを破ることになり、ちょっと気まずい思いをすることになる。
我々がpushしたすべてのブランチではテストが実行され、その結果がチャットルームに報告される。もしテストを手元で実行していない場合には、サーバー上のトピックブランチ(たいていは1つのコミットだけのブランチ)にpushして、 Jenkins がその結果を教えてくれるのを待つこともできる。

デプロイを行った時だけ更新される deployed ブランチを用意することもできるが、我々はそのようなことはしない。
我々は、現在デプロイされているSHA(ハッシュ)をWebアプリ経由で公開するようにし、比較が必要な場合はそれを単に curl するだけにしている。

#2 – masterから説明的なブランチを作成する

何か作業を始めたい時は、安定したmasterブランチから説明的な名前のブランチを作成する。
GitHubの今のコードでは、user-content-cache-keysubmodules-init-taskredis2-transitionといった感じだ。
このやり方にはいくつか利点がある。
fetchすると他の皆が現在作業しているトピックを知ることができる、というのが1つ。
しばらくの間ブランチを放っておいて後からその作業に戻った時に、何をしていたかすぐに思い出せるという利点もある。

GitHubのブランチリストページでは、最近どんなブランチで作業がされているのか、どれくらいの作業をしているのかを大まかに知ることができるので、その点でも素晴らしい。

github branch list

これは、もうすぐ実装される機能の一覧におおまかな現在の状況が付いているようなものだ。このページはとても素晴らしい − 現在選択しているブランチと比較して、それぞれのブランチがどのような固有の作業内容を含んでいるかだけが表示され、最も最近作業されたものが一番上に来る。興味を惹かれれば、Compareボタンをクリックして実際の差分を見たり、そのブランチ固有のコミット一覧を見ることもできる。

この文章を書いている時点では、我々のリポジトリにはまだマージされていない作業を含む44のブランチがあり、そのうち先週pushされたものが9個から10個ほどあることもわかる。

#3 – 名前をつけたブランチに定期的にpushする

git-flowとの大きな違いのひとつが、名前を付けたブランチを定期的にサーバーにpushするという点だ。我々がデプロイの観点で本当に気にしているものはmasterだけなので、サーバーへpushすることが誰かの手を煩わせたり、混乱を引き起こしたりすることはない − master以外のものはすべて、単に作業中の何かだということに過ぎない。

それによって、ノートパソコンを紛失したりハードディスクが故障した場合でも作業内容が常にバックアップされていることも確実となる。より重要なこととして、皆が定期的にコミュニケーションをとるようになる。単なる ‘git fetch’ が、皆が作業していることについてのTODOリストを与えてくれる。

$ git fetch
remote: Counting objects: 3032, done.
remote: Compressing objects: 100% (947/947), done.
remote: Total 2672 (delta 1993), reused 2328 (delta 1689)
Receiving objects: 100% (2672/2672), 16.45 MiB | 1.04 MiB/s, done.
Resolving deltas: 100% (1993/1993), completed with 213 local objects.
From github.com:github/github
 * [new branch]      charlock-linguist -> origin/charlock-linguist
 * [new branch]      enterprise-non-config -> origin/enterprise-non-config
 * [new branch]      fi-signup  -> origin/fi-signup
   2647a42..4d6d2c2  git-http-server -> origin/git-http-server
 * [new branch]      knyle-style-commits -> origin/knyle-style-commits
   157d2b0..d33e00d  master     -> origin/master
 * [new branch]      menu-behavior-act-i -> origin/menu-behavior-act-i
   ea1c5e2..dfd315a  no-inline-js-config -> origin/no-inline-js-config
 * [new branch]      svg-tests  -> origin/svg-tests
   87bb870..9da23f3  view-modes -> origin/view-modes
 * [new branch]      wild-renaming -> origin/wild-renaming

さらにそれによって、他の皆が何をしているのかを知ったり、助けを必要としていないかを確認するためにGitHubのブランチリストページを見るよう、全員が動くことにも繋がる。

#4 – いつでもプルリクエストを作る

GitHubには、残念だが十分な人々には知られていない プルリクエスト と呼ばれる素晴らしいコードレビューの仕組みがある。多くの人々はオープンソースでの活動 ― プロジェクトをフォークする、プロジェクトを更新する、メンテナーにプルリクエストを送る ― にそれを使っている。しかし、プルリクエストは内部コードレビューの仕組みとして簡単に利用することもできて、我々はそうしている。

実際、我々はプルリクエストよりもブランチでの会話ビューとしてもっとPull Requestsを使っている。GitHub上の1つのプロジェクト(パブリックまたはプライベート)において、あるブランチから他のブランチへプルリクエストを送ることができるので、「これをマージしてほしい」に加えて「これに助けやレビューを必要としているんだ」と言うのにプルリクエストを使うことができる。

early pr message

JoshがBrianにレビューのためにCCして、Brianが何行かあるコードの1行へのアドバイスと共にコメントしたのが分かるだろう。さらにその下ではJoshがBrianの懸念に同意して、それらに取り組むためより多くのコードをプッシュしたことが分かる。

more discussion

結局、我々はまだ試行フェーズ ― これはまだデプロイの準備ができたブランチではないということ ― におり、我々は実際にデプロイのために master にマージしたいと思うよりずっと前からコードをレビューするためにPull Requestsを使っている。

もしあなたが機能やブランチの進捗で嵌っていて助けやアドバイスが必要なら、またはもしあなたが開発者であなたの作業のレビューをしてくれるデザイナーが必要なら、あるいはたとえあなたがほとんどまたは全くコードを持っていないがスクリーンショットや一般的なアイディアがあるなら、プルリクエストをオープンするのだ。GitHubのシステム上で @ユーザ名 を追加することで人々をccすることができるので、もし特定の人のレビューやフィードバックが欲しいなら、(上でJoshがやったのを見たように)プルリクエスト・メッセージ内で単純に彼らにccすればいいのだ。

プルリクエストの機能によりunified diffや1コミット、またはプルリクエスト自体の各行にコメントを入れられて、インラインの全てを1つの会話ビューに持ってこられるので、これはクールだ。それはまたブランチにプッシュし続けられるので、もしあなたが何かをやり忘れたりコードにバグがあると誰かがコメントすれば、あなたはそれを修正してブランチにプッシュし、GitHubが会話ビューに新しいコミットを表示して、こんな風にブランチに繰り返していられるのだ。

もしブランチがあまりに長くオープンになっていて、 masterブランチと同期しないようになってきたと感じたら、masterをあなたのトピック・ブランチにマージして進み続けよう。ブランチが ‘master’ に最後に更新したのがいつか、プルリクエストの議論やコミットリストで簡単に分かる。

master merge

ブランチですべてが本当に完了し、もうデプロイしてもいい頃だと感じた時、次のステップに進むことができる。

#5 – マージはプルリクエストがレビューされた後だけ

我々は単純に master で直接作業したり、トピック・ブランチで作業して完了したと思ったときにマージしたりはしない ― 我々は会社にいる他の誰かに締めくくってもらおうとする。これは一般に +1 や絵文字、 “:shipit:” コメントであるが、我々は他の誰かにこれを見てもらうようにするのだ。

shipit comment

一度我々がこれをキメ、ブランチがCIをパスすると、我々はデプロイのためにこれをmasterにマージすることができ、それをプッシュしたときに自動的にプルリクエストをクローズする。

#6 – レビューのあとは直ちにデプロイする

最終的に、あなたの作業は完了し master ブランチにマージされる。これは、たとえあなたが今デプロイしなくとも、これを基に人々が新しい作業のベースにして、次のデプロイが、数時間以内に起こるだろうが、それを押し出していくだろうということだ。よって他の誰かにあなたの書いたものが壊してしまうような何かを本当にプッシュしてほしくないので、マージされた時には人々はそれが本当に安定していることを確かめたくなるし、彼らの変更をプッシュしたくなる。

我々のcampfire bot、hubotは、従業員の何でもをデプロイできるので、簡単な:

hubot deploy github to production

がコードをデプロイし、ダウンタイムなしで必要なすべてのプロセスをリスタートする。これがGitHubでどれだけありふれたものか分かる:

our campfire logs

1日に約24時間、6人の異なる人々(サポート担当やデザイナーを含む)がデプロイしていることが分かるだろう。

私はこれを、1行の変更を含む1つのコミットでもって複数のブランチに行ったことがある。プロセスはシンプルで一本道、拡張性があって力強い。あなたはそれを、フィーチャー・ブランチに2週間かかる50コミットでやることも、10分かかる1コミットでやることもできる。こんなにも単純で摩擦の無いプロセスなので、1コミットでさえ、これは変更がとても小さかったり大したことがないため問題にならない限りは、人々がめったにプロセスをスキップしたり迂回したりしようとしないことを意味するが、それをしなければならないか悩まなくてよい。

これは信じられないほど簡単でパワフルなプロセスだ。GitHubがとても安定したプラットフォームを持ち、もしイシューが起票されたならそれらは速やかに対処され、新しい機能は迅速なペースで導入されるということに、ほとんどの人々が同意してくれるものと考えている。我々はさらなるスピードや単純さ、より少ないプロセスが得られるように、品質や安定性への妥協がない。

まとめ

Git自体は理解するのにかなり複雑である、つまりGitを必要以上に複雑に使うワークフローを作成することは、単に皆の時間に精神的なオーバーヘッドをさらに増やすことになるということだ。あなたのチームに機能するもっとも単純で可能なシステムを使うこと、およびそれがこれ以上機能しなくなるまで行うこと、そして絶対に必要である限りにおいてのみ複雑さを入れることを、私は常に推奨する。

長いインターバル(リリースの間に数週から数カ月)で定型的なリリースを行わなければならないチームや、ホットフィックスやメンテナンス・ブランチ、そしてごくまれに出荷で発生するその他の事々にとって、 git-flow は意味があり、私はその使用を強く推奨するだろう。

製品を毎日プッシュし、コンスタントにテストしデプロイするという、出荷の文化を作り上げてきたチームに対して、私はGitHub Flowのようなもっとシンプルな何かを選ぶことをお勧めする。

それぞれの特徴

まずはそれぞれの主観的な特徴です。

特徴 GitFlow GitHub Flow
ブランチ 定型 自由
難しさ ちょっと難しい 難しい
マージ Gitのマージ機能 プルリクエスト
コードレビュー 取り決めなし PR時にレビュー
CUIヘルパ git-flow hub
リリース 堅い ガンガン

ブランチの切り方について、GitFlowは(ほぼ)決められています。

ブランチの運用について

GitFlowではブランチの運用方針について取り決めがあります。

ブランチ デフォルト値
マスターブランチ master
開発ブランチ develop
機能追加用ブランチ future/
リリース用ブランチ release/
ホットフィックス用ブランチ hotfix/

それぞれのブランチ名は、基本的にデフォルトの名前を付けます。

このブランチ運用こそがGitFlowの本質とも言えて、ブランチ間の移動に取り決めがあります。

  1. スタート
  2. 開発ブランチ作成
  3. 開発
  4. 開発ブランチマージ
  5. リリースブランチ
  6. ホットフィックス
  7. リリースブランチマージ
  8. リリース

ざっくり上記の流れになります。

それに対してGitHub Flowでは、masterブランチのみ決められています。
ただしmasterブランチは「常にデプロイ可能」という強い制約があります。
GitHub Flowのブランチ運用で最も重要な箇所ですね。

難しさ

特徴 GitFlow GitHub Flow
難しさ ちょっと難しい 難しい

そもそも「難しさ」の定義について色々あると思いますが、実際に運用してみた感想です。
開発フローとしてGitFlowを採用した場合、GitHub Flowを採用した場合にチームメンバーから不明な点などの問い合わせが相次ぎました。

「Gitを使いましょう!」と始めて、プル、コミット、プッシュができるようになって、その次のフェーズに進みました。

Gitレベル できること
レベル1 pull(fetch), commit, push
レベル2 branch, stash, merge, resolve
レベル3 プルリクエスト, レビュー、採用

GitFlowの名称について

GitFlowは同名のgitflowという名前のツールがあります。
作者は

このリポジトリのfirst commitは2010年1月となっていました。

https://github.com/petervanderdoes/gitflow-avh/commit/a9575ca331c6f1855dcd78ff5c8838b92d9bea67
この最初のコミットを行っているのが nvie(Vincent Driessen)という方です。

またGitFlowの開設について、原典は下記の記事のようです。
この記事を書いたのも nvie です。
ちなみにこの記事では「GitFlow」という名称は出てきておらず、
「A Successful Git Branching Model」(素晴らしいGitのブランチ運用について)
というタイトルが付いています。
この記事では「GitFlow」という名称は登場していません。

恐らく先ほどのgitflowというツール名から、
nvieの提唱する「A Successful Git Branching Model」の方法論のことを「GitFlow」と呼ぶようになったのではないか、と思われます。
ちなみにGitのリポジトリ名は全て小文字で表記しますので、gitflowのツール名は小文字です。
ですが開発フローとしての表記はGitFlowが自然に見えます。そのあたりもあり、表記については揺れがあるようです。
1. GitFlow
1. gitflow
1. git-flow

GitFlow

運用して発生した問題点

ブランチ操作

プルリクエスト

コードレビュー

http://qiita.com/mint__/items/bfc58589b5b1e0a1856a
https://b.pyar.bz/20140122/github-flow

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